講演会終了とお礼の言葉
 
拝啓
初秋の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 さて、このたびは(財)空外記念館20周年記念特別文化講演会につき、多大のご協力をいただき誠にありがたく、心より感謝申し上げます。お陰様をもちまして、当初の目標以上の方々にご聴講いただき、事業の成果を達成することができましたこと、これもひとえに皆様のご尽力の賜物とお礼申し上げます。何とぞ、今後ともご助力を賜りますようにお願い申し上げます。
敬具
空外記念館 副理事長 坪倉空幹
尺八:矢野 司空 上人 筝曲:浦沢 さつき 先生
人間形成の問題と宗教について
阿波 昌 先生
宗教と文化
松塚 豊茂
先生
 
空外記念館文化講演会
 
1. 目 的
 空外記念館は、大哲学者山本空外上人が、東洋の思想と西洋の思想が結び合い、全ての人々の生き方の光ともなり、いのちの実りを全うさせる無二的な生き方の出発点となる「無二的人間形成」の哲学を確立された求道の館である。
 今年開館20周年にあたり、広く記念館の存在と大きな願いを普及するため、公開文化講演会を開催する。
2. 日時・場所
(1) 平成20年9月14日(日)13:00〜17:00
松江市殿町 サンラポーむらくも
(2) 平成20年9月15日(月)13:00〜17:00
出雲市 ビッグハート出雲
3. 講 演
(1) 9月14日(日)
・演題 「人間形成の問題と宗教について」
 講師 東洋大学名誉教授 空外記念館理事長 河波 昌 先生
・演題 「宗教と文化」
 講師 島根大学名誉教授 松塚豊茂 先生
・尺八説法
 講師 矢野司空 上人、浦沢さつき 氏
(2) 9月15日(月)
・演題 「ポストモダニズムと宗教の問題について」
 講師 東洋大学名誉教授 空外記念館理事長 河波 昌 先生
・演題 「宗教と文化」
 講師 島根大学名誉教授 松塚豊茂 先生
・尺八説法
 講師 矢野司空 上人、浦沢さつき 氏
4. 聴講料は無料です。
空外記念館20周年記念チラシ
をダウンロード(pdf 256KB)
5. 申込方法
はがき・電話・ファックス・メールにて下記に申し込みください。
〒699-1125 島根県雲南市加茂町大崎39-8
電話・ファックス:0854-49-7521
メール:kugai-k@bs.kkm.ne.jp
6. 申込期限:平成20年8月15日


 
 皆様 益々ご健勝のこととぞんじます。
 平素より空外記念館につきまして格別のご支援を賜り感謝申し上げます。
 今年も十月に、空外記念館の開館を迎えます。
 本年度は、開館二十周年にあたり、松江市と出雲市を会場に特別文化講演会を開催するはこびとなりました。尚、当日空外記念館は閉館期間中ですが、拝観の希望者には、特別に開館する予定にしております。どうぞお誘いあわせ、講演会の聴講並びに十月の空外記念館へのご来館をお待ちし、ご案内申し上げます。



 
・十月一日〜三十一日(休館日なし)午前十時〜午後四時
入館料 お一人 五百円 〜団体二十名以上二割引〜
※出西窯の展示即売が行われます。
 

 
 ・十四日(日) サンラポーむらくも 午後一時〜五時
 ・十五日(月) ビッグハート出雲 午後一時〜五時
 ・阿波 昌先生(東洋大学名誉教授・文学博士)
  松江会場「ポストモダニズムと宗教の問題」
  出雲会場「人間形成の問題と宗教について」
 ・松塚 豊茂先生(島根大学名誉教授)「宗教と文化」
 ・矢野 司空先生(愛知県 谷性寺住職)「尺八説法」
 ・浦沢 さつき氏(さつき会主宰)「筝曲演奏」
 ・空外記念館 Tel・Fax 0854-49-7521
 

 
 ・午後一時〜    隆法寺本堂
 ・午後一時三十分〜 法話講演会
 ・江角 弘道先生(空外記念館理事・島根県立看護短期大学名誉教授)
 ・荒木 光哉先生(空外記念館評議員・元島根県立高等学校校長)
 ・午後三時〜五時 空外記念館研修室
  記念館入館もできます(受付午後四時まで)
 ・会費 五百円 抹茶のみ 記念館入館含む 八百円
 
 ホームページ http://www.kugai-kinenkan.com
 メールアドレス kugai-k@bs.kkm.ne.jp
 
平成二十年八月
財団法人 空外記念館(空外会)
隆   法   寺 

山陰中央新報 8月23日(土)
 空外記念館を設立された山本空外上人(一九〇二〜二〇〇一年)は、東西の宗教に精通した哲学者であったが、被爆したことを機に出家し、浄土宗僧侶として、世界平和を実現する生き方を考え続けられた。そして「対立を超え、相手を生かしてわが心を豊かに深める『無二的人間形成』の生き方こそ世界平和を約束するものである」と思索されて、その「無二的」な生活をまっとうしてゆくということで、記念館を開館された。
 ここで、相手を生かす相手とは「人」のときもあれば「社会」「国」のときもあり、「道具」「機械」あるいは「自然」など出合うすべてのものである。
 空外上人にとって最大の出会いであった「原爆」についても、「多くの人は、『損』とか『得』とかいって、生活している。ところが、『損』とか『得』とかいうものは、考えてみると、実体がなく、例えば原子爆弾で被害を受けた人が一番の損で、これほどつまらぬことはないようですが、そのつまらぬことのおかげで、私は出家して、このお寺(雲南市加茂町の隆法寺)の住職になったので、ここにこういう、世界に一つしかない記念館もできたわけで、原子爆弾という一番望ましくないことでさえ、おかげにすることもできるのです」と語られています。
 この無二的人間の生き方は、念仏の行を生涯にわたって行じ続けられた空外上人の思索の到達点であり、「無二的」という言葉も上人によって名付けられたものである。ただ「無二的人間」という語が、一般にはあまり使われていなく、わかりにくい点もあるので、ここでは、童謡詩人金子みすゞの詩「こだまでしょうか」を例えに考察を試みる。
 こだまは、こちらが言ったことを受け取って、そのまま返してくれる。だから「こだまする」とは、こちらの存在を丸ごと受け入れて返してくれる行為であり、返ってくる時は、半分の大きさになって戻ってくる。
 私たち同士、または私たちと自然の間は、互いにこだますることによって成立している。私たちが子どもの時、お父さん、お母さん、おじいさん、おばあさんに、けがをして「痛い」といったら「痛いね」といってくれました。痛い時に「痛いね」といってくれたおかげで、私の痛さは半分になったのです。さらに、「痛いの、痛いの、飛んでいけ!」とこだましてくれ、こころに添ってくれたおかげで、私の痛さはいつの間にか消えていったのです。
 最近は、若い人たちが理由もなく「殺すのは誰でもよかった」と言って、理不尽に人を殺す事件が増えています。なぜそんな行為をしたかを問われると「父親が自分を受け入れてくれなかった」とか、「会社で、自分を受け入れてもらえなかった」など、だれも自分を理解してくれず、受け入れてもらえない孤独のただ中で犯行に及んでいるよです。昔のように「こだまする」大人が少なくなってきているのでしょう。
 ドイツのことわざに「悲しい時に、共に悲しんでくれる人がいると悲しさは半分になる。うれしい時に、共に喜んでくれる人がいるとうれしさが倍になる」があります。これがこだまの働きと考えられます。
 私は「こだまでしょうか」の詩に一行を加えてみたいと考えました。それは「『南無阿弥陀仏』というと『南無阿弥陀仏』っていう」というフレーズです。念仏をすることは、阿弥陀様とこだますることであると思います。念仏をすることは、仏様に何かを祈ったり願ったりすることではなく、こだますることではないでしょうか。だれも自分のことをわかってくれなくても、念仏することで阿弥陀様はわかってくださる。阿弥陀様はこだましてくださるのです。
 「無二的」とは、相手を生かして、自分のはたらきが実ることをいいます。これは、相手と私がこだましあって生きてゆくことを意味していると考えます。こだまするとは相手を生かすことにはかならない。
 (島根県立大学短期大学部名誉教授)
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 空外記念館開館20周年記念特別文化講演会は9月14、15の両日、松江市のサンラポーむらくも(14日)、出雲市のビッグハート出雲(15日)で開催する。両会場の講師は阿波昌・東洋大名誉教授(空外記念館理事長)、松塚豊茂・島根大名誉教授。申し込み、問い合わせは空外記念館(電話 0854−49−7521)。


 
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